冨嶽三十六景
険しくそびえる山頂は、降雪に純白の美しい姿をみせ、天空は雲一つない快晴となっている。しかし中腹は、湧き出る夏雲がみられ、山麓に下ると一面黒々として強烈に赤い稲妻が走っている。おそらく表題のように、地上では俄雨となっているのだろう。北斎は、天候すら超越する富士の山容を、壮大な発想で存分にこの一図に収め、微動だにしない力強さを描写しているのである。なお北斎は、『冨嶽百景』二編の「夕立の不二」に同様な構想による図をくり返し載せている。
本作品は東京都知事指定「東京都伝統工芸品」、文化庁認定「重要民俗文化財―指定保存技術―」として認定されています。
冨嶽三十六景 葛飾北斎筆
用紙 越前生漉奉書
版木 桜材
復刻版伝統手摺木版画
制作 東京伝統木版画工芸協同組合
認定 NPO法人国際浮世絵文化協会
販売者 株式会社KUMANOYA
額装付き
額 木製 ガラス張
版画紙 和紙
マット 布張り
製法 手摺り版画
定価 35,000円(税別)