伝統文化事業【伝統木版画】


 

水道橋駿河臺

五月晴れの空に真鯉がおどり、吹き流しや鐘馗さんの旗が、はためいている。
初節句なのか、画面の右下に誇らしげに武者飾りを捧げて歩いている人物がいる。今日ばかりは富士山も晴れやかである。作品は本郷一丁目の富士見坂から、三崎町、九段方面を望見した図になっている。手前の川が神田川で鎌倉・昌平河岸などがあり野菜果物の荷揚げが多く青物市場(神田市場)の形成をみた。題名の水道橋は、小川町から小石川への
出口で、神田川に架かっていた。この橋の下流には、井之頭に水源を発した、江戸市民の飲料水を運ぶ木製の樋(万年樋)が架かっており、そのために水道橋と呼ばれたという。さらに、下流に別作「昌平橋聖堂神田川」があり、そして筋違御門へと続いている。駿河台は江戸市中で、もっとも高い台地で、神田の台とも云われている。その地名の起源について、富士山がもっともよく見えるからとも、駿府城在番の藩士に与えられた土地だからだとも云われる。
本作品は東京都知事指定「東京都伝統工芸品」、文化庁認定「重要民俗文化財―指定保存技術―」として認定されています。

名所江戸百景 初代歌川広重筆
用紙 越前生漉奉書
版木 桜材
復刻版伝統手摺木版画
東京伝統木版画工芸協同組合制作
NPO法人国際浮世絵文化協会認定
販売者 株式会社KUMANOYA

額装付き
額 木製 ガラス張
版画紙 和紙
マット 布張り
製法 手摺り版画
定価 35,000円(税別)


伝統木版画一覧⇒